12/15に「その声を聞く この手を伸ばす」第13回「敵が笑う 友が呼ぶ」への拍手をくださった方へ。
ありがとうございました。
一言コメントも絵文字もたくさんありがとうございます。
また以前にもやったようなスペルミスをしてしまいました。お恥ずかしいことです。ご指摘ありがとうございました。
トシュにとって、〈慈愛天女〉はまず第一に「〈世界狼〉をかばった神」なのでした。敵を「殺してしまえば楽だった」とは考える(そしてやればできる気でいる)辺り、心酔しているというわけでもないようですけれども。
〈慈愛天女〉は広く親しまれている神なので(名前に地域差はありつつ)、セディカの祈りの対象が〈慈愛天女〉であること自体は珍しくないはずですが、守護呪の本格さに対する「ガチ勢か?」というような驚きと、それにしては変なタイミングで唱え始めたことに対する不審はあったんじゃないかと思います。
「偉大な父を持つ」ことの得ばかり言ってきましたが、マイナス面に触れられましたね。
父の血を引くトシュがそこそこ強いのは確かで、脅威になりうると判断されてジョイドが送り込まれたのでしょう。
〈慈愛天女〉に敬意を払っている限りは悪いことはしないだろうという意見もありそうですが、危険視する意見もあるでしょうから、妥協点としてジョイドをつけて様子見というところでしょうか。
といっても、ジョイドがどこまで明示的な指示を受けているかはトシュにはわからないことですし、ジョイドの方も全ての狙いを聞かされているとは限らないので、推測と解釈の域を出ませんけれども。
ジョイドが父親のことを話さないのは、大っぴらにするわけにはいかないためもありますし、父の縁で将来トシュと敵対するかもしれないことが引っかかっているせいもあるかもしれません。トシュの方が喋りすぎるだけかもしれませんが。親父はすごいんだぞと言いたい。
天神が関わってきたときから、体よくトシュを死なせるつもりじゃないだろうなという不安がジョイドにはあったのでしょう。だものだから冷静さを欠いていて、周到に準備していたはずだったのに、手当に使う布が足りないという失態をやらかすのです。
もしも「手を貸すな」という指示があったらどうしたのでしょうね。
セディカのベールのくだりは書くのを楽しみにしていたところなので、触れていただけて嬉しいです。無我夢中で父の影を乗り越えました。
トシュとジョイドがいろいろできてしまうので、セディカの方から二人にしてやれることはあまりないのですが、「足りないのは腕前であって、意志ではない」(第5回)……ということで。
いつになく長々と語ってしまいました。
ノベルアップ+の企画に提出した作品の中に、「その声を聞く この手を伸ばす」の番外編のような落書きのような検討中の書き散らしのようなものが含まれていますので、よろしければそちらもご覧ください。
いずれ本番を書くかどうか、本番で採用するかどうかはわかりませんけれども、「完成させなくてよい」という規定に甘えて、無責任にあれこれ書き殴っております。