拍手御礼:2/28分

2023-03-07

拍手御礼

t f B! P L

2/28に「その声を聞く この手を伸ばす」第16回「救いの証明 出会いの証拠」への拍手をくださった方へ。
完結までお付き合いくださり、ありがとうございました。
一言コメントも絵文字も、ありがたいです。

「ご老公」の気配も何度か見せましたが、やはり登場させるなら〈慈愛天女〉かなと。神々があまり人間的でありすぎても不自然かと思いまして、ああいう風になりました。かの女神にかかればトシュも黒熊も「素直ないい子」です(黒熊もカッとなっただけで本性はいいやつなんでしょう)。
トシュとジョイド、魅力的に書けていましたか。嬉しいです。大人と赤子みたいなもので、天の神々に敵うわけがないことはわかっているでしょうけれども、「天ではなく自分が正しいと決めたのだ」という気概でトシュは行動していると思います。

トシュの父親については、伏せることは伏せていましたが、本気で隠してはいないというぐらいの温度感でしたね。作品としてはそれでよいのですが、作中世界でも意外とバレてたらどうしよう。
異腹の兄姉に尊敬や親愛を抱いている一方で、自分が弟であると意識するのはいたたまれないのではないかと思います。相手が強すぎるのでコンプレックスにもならないと思うのですが、わかっているのに同じ土俵に上げられたくないというか。
とっておきの話、トシュにとっては「〈世界狼〉の話」というよりも「親父の話」なのでしょう。父親は「大事な人はちゃんと大事にするんだぞ」と教え諭すために語ったのでしょうか。実は「〈日追い狼〉が太陽を憎んでいるのは北をちゃんと照らさないから」というのも、普通の狼は知らない内緒の話でした。あのときは口を滑らせたのですけれども。

トシュは「自分のせいで世界や他人がどう変わってしまったか」を気にかけているのかもしれません。そんなつもりもないのに大陸の東側を駄目にしてしまった父親の教育の賜物で。もしくは、ジョイドに対してそういうことを強く意識するようになったので習慣化したとか。
やりきることができるのは、やればできる能力があるから、ではありますが。ファンタジーはやればできる能力を登場人物に与えやすくて助かります。

ラストシーンへのお言葉、ありがとうございます。
小説めいたものを書き始めてから随分と経ち、ちゃんと最後まで書き上げられるようになってからも大分経つのですが、ラストシーンというのは何度書いてもハードルの高いものです。それだけに、よかったと言っていただけると嬉しさもひとしおです。
折角のこのラストが、続編を書くと台無しになるのではないかという懸念もあるのですけれども、同じことなら早い方がいいかなという思いもあります。
とはいえ、異世界ファンタジーでないものを一旦挟みたいといいますか、全然違うタイプのものも書くのだということを思い出しておきたいので、少なくとも「四月から第二部が始まります!」ということにはならないでしょうけれども。

「蓬生」は休憩を挟みますが、「篝火」の更新はありますので、お気が向かれましたらそちらも覗いていただけると幸いです。

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